雲南省の太陽光発電事業が“成長軌道”に乗る

重点産業である新エネルギー産業の拡大を推進

太陽光発電施設

雲南省は雲貴高原に位置し、省の面積の94%を山地が占めている。多くの地域は標高が高く、空気が薄く、日照条件が優れ、太陽光発電産業の発展に欠かせない、地理的優位性があることから、太陽エネルギー資源が最も豊富な省と認められている。

 雲南省は、水利資源を活かした大規模な水力発電プロジェクトの推進と同時に、新たなエネルギー政策として豊富なシリコン等の資源を基に、太陽光発電を主とする新エネルギープロジェクトの開発と建設を進めている。クリーンエネルギー生産に必要な太陽光発電産業クラスターの構築と、太陽光発電によるエコクリーン都市の実現を目指し、カーボンニュートラル経済の新しい方向性が明確になったことで、各産業は、急速な発展を見せており現在、太陽光発電企業は30社を超えるなど次世代エネルギー開発における中核事業として順調な発展を遂げている。

シリコンウェハ製造

 雲南省の「太陽光発電産業の3年間の行動計画」によれば、2024年までに、産業配置の最適化、バリューチェーンの大幅な向上、イノベーション能力の顕著な向上を目指し、「工業シリコン-多結晶シリコン-単結晶シリコン-セル-モジュール+関連産業+太陽光発電所」という太陽光発電のシームレスな産業チェーンの構築を図っている。この太陽光発電産業チェーンの稼働により太陽光パネルの供給量は年々増えており、高効率セルの生産容量は年間100GWを超え、高効率モジュールでは生産容量は年間20GWを超えることを目指している。

楚雄市に位置する晶科エネルギー(楚雄)株式会社では、高効率の太陽エネルギーセルの生産が進行中です。近年、楚雄彝族自治州は産業団地を中心に産業の建設を専門的に推進し、隆基緑エネルギー、晶科エネルギー、江西宇泽などの業界のトップ企業が進出した。

現在、州全体のシリコン産業の年間生産量は、それぞれ単結晶シリコン30GW、切片80GW、セル10GWに達しています。楚雄州は、単結晶シリコンの抽出、スライス、セル製造まで一連の総合的な生産能力を持つ雲南省で最初の州(市)となった。

シリコン生成工場

雲南省では、これら政策と産業チェーンの拡大において、日本を始め各国の先端技術を保有するエネルギー関連企業の投資を広く呼び掛けており、「一企業、一政策」により各企業に合ったサービスを提供するなどにより、最先端の技術協力を実現させ、産業チェーンの上流と下流を結び付け、太陽光発電産業クラスターの開発を継続的に発展させ次世代のカーボンニュートラル経済の完成を目指しています。