雲南省各地で降雨が続き天然キノコの価格が下落

云南木水花野生菌交易中心
云南木水花野生菌取引市場(雲南省昆明市内)

  先週まで大雨が続いたことで天然キノコの収穫が増加した。 27日の云南木水花野生菌取引市場には約5トンの天然キノコが入荷し、鸡油菌、奶浆菌、谷熟菌、大红菌などが次々と市場に出回り、野生キノコ全体の価格が下がった。

鸡油菌
鸡油菌
奶浆菌
奶浆菌
谷熟菌
谷熟菌
大红菌
大红菌

云南木水花野生菌取引市場では、200以上の業者が各地より集めた天然キノコ類を販売しており、主な購入者は飲食店、ケータリング事業者に加えて、ネット事業者が近年増加し需要が高止まりとなっている。

天候に翻弄されるキノコ王国

雲南省のキノコ類は元来、天然物の品質が高く多くの種類が採取されることからキノコ王国と呼ばれているが、収穫が天候に左右され事が多く不安定である傾向から近年は、広西チワン族自治州、貴州省、陝西省などからも入荷される様になった。鸡枞菌、紅葱菌、黑牛肝菌(黒ポルチーニ)、奶浆菌など、20種類以上の天然キノコが市場に出回っているという。 中でも取材した当日は完熟した谷熟菌が一番多く入荷し、この日は合計で400kgにもなった。

鸡枞菌
鸡枞菌
红葱菌
红葱菌
松茸
松茸
黑牛肝菌(黒ポルチーニ)
黑牛肝菌(黒ポルチーニ)

価格面では、全体的に平均卸価格が下がっており、鸡枞菌が1キロ140元〜1,300元、鸡油菌が1キロ220元〜260元、松茸が1キロ15,000元、青头菌が1キロ200元〜900元、奶浆菌が1キロ140元〜180元で販売されていました。各地で降雨が続いており、天然キノコの供給量が大幅に増えています。 現在、市場全体の天然キノコの1日の取引量は約5トンにのぼり、先週の2倍以上となっています。

云南木水花野生菌取引市場の総経理である程愛里氏は、「今年は気候変動の影響で天然物のキノコ類の出回りが例年よりも遅れているが、出荷量や価格は基本的に横ばいである」と紹介した。

現在の天然キノコの価格は比較的安定しているが、例年雨季の到来とともに入荷のピークもやってくる。 端午の節句の頃(6月12日から6月14日まで)には、雲南省各地で天然キノコが大量に収穫されることが予想され、その時には価格が下がるとみられている。