中国(雲南)自由貿易試験区について
中国自由貿易試験区は、2013年に上海で最初の自由貿易試験区が設立されてから、その数は2020年までに全国で21個まで増えました。
中国政府は、近年、貿易や投資の自由化、金融サービスの推進、テクノロジー、エネルギー資源などさまざまな分野を促進させるために中国各地方に貿易試験区を設け、貿易分野のワンストップサービスを実施することで、貿易障壁を取り除き経済活性と投資促進を期待されている。
中国(雲南)自由貿易試験区
2019年には、中国初の国境自由貿易区の一つとして中国(雲南)自由貿易試験区が正式に設立されました。実施面積は119.86平方キロメートルで、昆明、徳宏、虹河の3つの大きなエリアをカバーしています。
昆明エリアは、実施面積76平方キロメートル(昆明総合保税地域0.58平方キロメートルを含む)。主に最先端の製造業、航空物流サービス、デジタル経済、などの開発に注力し、南アジア、東南アジアと密接に結びつくために、物流センターそして文化や教育センターが設置されています。
紅河エリアは、実施面積14.12平方キロメートル。加工及び貿易、大型医療サービス、越境観光、越境電子商取引などの産業の発展に焦点を当て、ASEAN(東南アジア諸国連合)向けの製造加工拠点と貿易物流センターづくりに取り込んでいます。
德宏エリアは、実施面積29.74平方キロメートル。越境EC、越境生産の協力、越境金融などの産業の発展に重点を置き、国境沿いの経済開放先行地区として、中国とミャンマーにおける経済回廊のハブセンターとして機能しています。
2019年より、中国(雲南)自由貿易試験区昆明エリア(昆明経済開発区)の管理委員会は、当エリアのサービスを具体化するために、中国(昆明)越境EC取引総合試験区の総合サービスプラットフォームを構築し、サービスを開始しています。
昆明エリア 中国(昆明)越境EC取引総合試験区
2020年11月、中国(昆明)越境EC取引総合試験区は税関から越境EC取引事業を正式に開始することを承認されました。 それ以来、保税越境EC取引と越境EC取引のビジネスは急速に発展しました。 今年に入ってからの一日の受注量は、当初の1,620件から現在では一日平均4万件近くに飛躍し、多い日では36万件に達しています。今年の1月から8月にかけて、昆明総合保税地域の越境EC事業は、注文数が600万件、総出荷額は6,000万ドルを記録し、今年の目標を4カ月前倒しで達成しました。
現在、中国(昆明)越境電子商取引総合試験区には48社の越境EC取引企業があります。 越境ECの輸入貿易の主な商品は、粉ミルク、化粧品、日用品、ワイン、米などで、主な輸入国はタイ、スリランカなどです。 輸出貿易の主な商品は、日用品、携帯電話の部品やアクセサリー、アパレルで、主な輸出国はタイ、ミャンマー、ベトナム、パキスタン、バングラデシュです。